「わたし、まぜてもらってくる。」
「え? あ、ちょっと、由里ちゃん!」
由里ちゃん、と呼ばれたその子は、バッターボックスに入ろうとしていた男の子の前に駆け寄った。
「ねぇ、私に打たせて! ね、いいでしょ?」
ちょっとした迫力に男の子はタジタジ。キャッチャーが迷惑そうに立ち上がって言う。
「おまえには無理だってば。邪魔だから帰れよ。」
由里ちゃん負けない。
「ううん、打てるって! ね、いいでしょ?」
「だいたい、スカートで野球できるわけないだろ!?」
「大丈夫だって、……ちょっと待ってて!」
そう言うと彼女は、先程の女の子の所に駆け戻り、カバンをおろして、スカートを脱ぎ始める。
「ゆ、由里ちゃん!?」
「これ、お願い。じゃ、行ってくるね!」
「しょうがないなぁ、……じゃ、続き。」
キャッチャーの子がみんなに声をかけ、ピッチャーもしょうがなく投球開始。
カキーン!
打球はレフト・センター間を抜けていく。
「げ!」
驚くキャッチャー。
「ね、ね、打てたでしょ?」
喜ぶ由里ちゃん。得意顔。
「……おまえ、どうでもいいけど、走れよ。」
「……え? 走るって、どこに?」
「………」
外野ゴロ、アウトであった(お
「……由里ちゃん、なんのためにスカート脱いだのかしら?」
今回の作品、はじめての試みがいくつかあります。
・大きく描いて、縮小させて完成とする。
・レイヤを積極的に利用。
縮小時の弊害で、テクスチャーがつぶれてしまいました。JPEG圧縮も合わせると、特にブルマなど、テクスチャーのテも感じません(;_;)
全体が見渡せず、構図も変です。縮小する事を描画時に考慮が足りなかったのですね。失敗失敗。
背景は、中学時代に撮った「白黒写真」を取り込んで使って見ました。うーん、女の子が浮きまくってますね。どうしたもんだか……。